中学生の女の子から電話がかかってきた
家に、中学生くらいの女の子から電話がかかってきた。
「あの」とても緊張した声だ。「真中ですけど」
「え?」 真中というのはぼくのペンネームだったりするので、戸惑った。「もしもし?」
「えっと、あの、真中ですけど、ツヨシくんいますか」
電話の後ろのほうで、「ツヨシくんはいませーん」というはしゃいだ声がする。友だちらしい。
「うーん、たぶん電話をかけ間違えてると思うよ」ぼくはいった。
「え、あ、すみませんでした」電話が切れた。
土曜の朝から、青春に触れてしまった。